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【知ってる人も知らない人も】パラリーガルの働き方や面接対策を徹底公開!


今回は、法律関係の仕事に就きたいと考えている方に、お勧めの職業「パラリーガル(paralegal;法律事務職員)」について紹介します。

「パラリーガル」は、法律事務所などで弁護士の指示・監督のもとで、主に弁護士業務(法律事務等)を補助する専門職です。

弁護士の法律専門のサポート・アシスタントと考えると分かりやすいかもしれません。業務内容によっては「弁護士秘書」や「法律事務員」とも呼ばれることも。アメリカでは法律のスペシャリストとして認知されており、日本では2006年あたりから知名度が高まっています。

パラリーガルは公的な資格ではないことから、学校での単位取得や公的試験の合格は必要なく、未経験からでもチャレンジできる職業。

知識を身に付けることでスキルアップを目指すことができ、転職もしやすいパラリーガルの魅力をみていきましょう!

 

そもそもパラリーガルってどんな仕事内容なの?


はじめに知っておいていただきたいことは、パラリーガルの主な勤務先は「法律事務所」であるということです。その他には、司法書士事務所、行政書士事務所、社労士事務所、企業の法務部や不動産会社、政府機関などで、法律事務の業務を行う場合もあります。今回は「法律事務所」を中心とした仕事内容を紹介します。

法律事務所で取り扱う案件は、基本的に、民事事件、家事事件、刑事事件の3つに分類されます。その中で法律事務所は、刑事事件の専門事務所、民事・家庭事件の専門事務所といったように分かれていることが大半。更に、交通事故案件の専門や企業法務の専門など、一部に特化した法律事務所も存在します。

このような中、パラリーガルが、どの程度、専門的な業務を任されるのかは、法律事務所の規模や方針によって異なってきます。

法律の相談や受託・報酬の決定、法廷での代理人(裁判での依頼人の代理人)の業務は、弁護士でなければ行うことができませんが、それ以外の業務については、パラリーガルは、弁護士の指示・監督のもとで行うことが可能です。

大手の法律事務所では、パラリーガルは法律事務のスペシャリストであることが求められるのに対し、中小の規模の法律事務所では、法律事務以外に、弁護士秘書や一般事務、庶務の対応といったゼネラリストとしての働き方が求められることがあります。

大手の法律事務所でスペシャリストであることを求められる場合の業務例-法律事務-

  • 訴訟に関する調査や訴訟・裁判記録の作成・準備
  • 固定資産税評価証明書等の書類取り寄せや不動産登記の手続き
  • 会社設立の手続きや商業登記の手続き、株主総会の議事録作成
  • 知的財産に関係する商標・意匠の出願書類作成や手続き
  • 企業の合併・買収における調査や法的監査
  • 金融商品取引における調査
  • 債務に関係する裁判所で行われる破産・免責審尋への同席や賃金業者との交渉
  • 契約書、目論見書の英文翻訳

中小の規模の法律事務所でゼネラリストであることを求められる場合の業務例 -法律事務-

  • 訴訟に関する調査と訴訟文書の作成・準備
  • 顧客管理、顧客への連絡文書の作成
  • 戸籍謄本や住民票などの書類の取り寄せ
  • 法令・判例のリサーチ
  • 調停・仲裁・示談交渉に関する調査・文書作成
  • 不動産や商業登記の手続き
  • 自己破産処理・民事再生手続き
  • 支払督促、強制執行、民事保全、差し押さえ手続き

中小の規模の法律事務所でゼネラリストであることを求められる場合の業務例 -秘書・庶務等-

  • 秘書業務(弁護士のスケジュール管理・調整等)
  • 依頼人や訴訟をしている相手方の弁護士、裁判所との連絡・対応
  • 裁判所や法務局、弁護士会などへの外回り
  • 過払い請求の計算
  • 委任状や契約書などの書類作成
  • 打ち合わせ場のセッティングや来客対応、お茶出し
  • 郵便物の管理や裁判所等への書類の提出
  • 電話対応、コピーやファイリング

国内にある法律事務所は、弁護士1名~数名からなる小規模な法律事務所が多いことから、幅広く業務を行うことを想定しておくと良いかもしれません。反対に大手の法律事務所は、一般企業と同じような組織形態をとっていることが多いため、交通事故案件チーム、企業法務部といったチームや部に配属され、専門案件の業務を担当することになります。

また、パラリーガルが、どこまで業務に関わるかは、補助する弁護士の忙しさや状況でも変わってきます。

法律事務所におけるパラリーガルの「業務内容」は、採用・求人情報に掲載されているため、必ず事前に確認することをお勧めします。

特に、法律事務所での勤務経験がある方の場合は、これまで自分が経験した業務内容と、応募先の企業や事務所が主に扱っている分野を確認することで「一般民事事件を中心とした経験を活かそうとしていたのに、刑事事件を主に扱っている法律事務所に就職してしまった」などという、転職のミスマッチを防ぐことができます。

 

パラリーガルに求められるものとは?


 スキル

パラリーガルに必要なスキルは、「どれだけ法律の知識を持っているか」がメインではなく、「法律事務の能力」が何よりも重要視されます。もちろん「法律の知識」は、持っていることで大きなメリットになりますが、事務の能力が低ければ勤まる職業ではありません。法律に関係する業務は、提出する書類の種類や記載内容、提出方法など、ルールが細かく定められています。1枚の書類が依頼人の人生を左右することがあることからも、誤字脱字といったケアレスミスは許されず、正確な事務処理の能力が求められます。

パラリーガルの業務は、法律事務所によって、求められる質が変わってきますが、新卒採用でない場合は、最低でもWord、Excelの基礎PCスキルと事務経験が必要です。翻訳業務がある法律事務所では、外国語のスキルが必須になります。

素養

法律事務所では、弁護士がプレーヤーです。パラリーガルや秘書は、プレーヤーをサポートしながら、業務が円滑に進んでいくよう調整を行います。

法律事務所には、トラブルに見舞われ、困っている方が訪れます。その依頼人を気遣い、弁護士が気持ちよく業務を進められるよう気を配り、他のメンバーと連携して、依頼人の問題を解決していけるようなコミュニケーション能力が、パラリーガルには求められます。歓迎されるのは、協調性があり、気が利き、コツコツと正確に業務を進めることができる人材です。

業務の指示を待つだけではなく、自ら率先的に動き、幅広く業務を行うという姿勢も大切です。弁護士やメンバーと気が合わないから、それは自分の業務ではないから、という個人的な理由で業務を見て見ぬふりをすることは、もってのほか。

また、法律業務に携わることから、守秘義務について責任を持ち、依頼人に対して真摯で誠実な対応ができなければいけません。法改正や手順の変更もあることから、情報を敏感にキャッチし、高い学習能力がないと続けることが難しいかもしれません。

コミュニケーション能力は高いけれど口が軽い方、お節介で分をわきまえられない方、勉強することが苦手な方。自分が中心になって仕事を進めていきたい方、人から指示されることが嫌いな方、一人で仕事を進めたい方、自分のアイデアを生かしクリエイティブな仕事をしたい方は、向いていないでしょう。

 

未経験から転職は可能?


パラリーガルは、法学部や法科大学院出身といった法律を専門に学んできた方が就業していることが多い職業ですが、専門を学んでいなくても、業務未経験からでも、転職は可能です。未経験で就業された方は、法律事務所で業務を進めながら法律の知識を学び、覚えていくケースが大半のようです。

中には、実務に対応した実践的な講義を行っているパラリーガル養成講座を受講したり、職務知識を深めることができる民間のパラリーガルの資格(※1)を勉強する方もいます。

※1・・・「JLAA(日本リーガルアシスタント協会)の認定資格試験」のこと。公的な資格ではありませんが、合格すればパラリーガルの「民間資格」が取得できます。
参考 日本リーガルアシスタント協会HP    

正社員の求人では、法律を専門に学び、学校を卒業した方や、法律事務所での就業経験者であることを応募条件としてあげている法律事務所が多い傾向がありますが、派遣やアルバイトであれば、未経験でも採用されやすい職業です。弁護士秘書、一般事務職員からはじめて、業界に慣れ、だんだん専門性の高い業務の経験を積むことでパラリーガルを目指していくケースも多く見られます。パラリーガルという職業にとらわれず、法律事務所の業務に携わることが、将来的にパラリーガルになる道と考えても良いかもしれません。

 

こんな人がパラリーガルに向いているよ!

法律事務所に相談に来られる方は、トラブルに見舞われ、自分では解決のできない問題を、どうしたらいいのか分からず、助けを求めて訪れます。パラリーガルは、そのような方々に対して、弁護士とともに、解決の手助けをしていきます。人のために働くことができる性格の方、具体的には、法律の問題に困っている依頼人の痛みや気持ちを理解して、トラブルが発生しても、依頼人のために働くことができる公的な精神を持っている方が向いているでしょう。

また実務においては、弁護士業務の補助を、コツコツと正確に行うことが求められることから、丁寧で几帳面さが求められる作業が苦にならない方が向いている職業と言えるでしょう。

リーダーをサポートすることが好きな人


法律事務所において、パラリーガルは、依頼人から持ち込まれた案件を中心になって動かすポジションではありません。例え幅広く業務を行うことになったとしても、あくまでも弁護士が快適に、かつ能力を発揮できるような環境や状況を作り出すサポートが求められます。自分が率先的になって物事を動かしていくよりも、仕事のパートナーが能力を発揮できるよう支えることが好きな方、それに、やりがいを感じる方が向いています。

 困った人の気持ちに寄り添える人


依頼人は、困っていると同時に、どうしていいか分からず怒っている場合などが多くあります。そのため、応接時や電話対応で、対応が悪いなどと激怒されてしまうことも。また。債務整理や破産申し立てなどの事件で、債権者からかかってきた電話の対応をしなければならない時もあります。そのような中でも、依頼人に対して、細やかな気遣いを怠らず、その人の気持ちに優しく寄り添い、法律を通して問題を解決していこうとする姿勢を保ち続けることができる方は、向いていると言えるでしょう。依頼人の痛みや気持ちを理解し、依頼人の立場に立って物事を考え、誠実さをもって役に立つ行動を取っていくことは、弁護士と変わりません。

事務職としてPCスキルが高い人


弁護士は、1人あたり、数十件から数百件の案件を並行して進めていると言われています。それぞれの案件は、基本個別の対応になるため、スケジュール管理や顧客管理を、しっかりPCで行えるスキルが必要になります。書類作成などの事務業務も多く、修正が入った場合でも、慌てずに、柔軟な対応が求められます。

案件を担当している弁護士への報告・連絡・相談が必要なことは、もちろん、地味な仕事であってもコツコツと正確に進めていける高い事務能力があると良いでしょう。

一般企業ではペーパーレス化が進んでいますが、法律事務所や関係する役所では、今でも紙の書類が使われています。裁判所等への提出書類を作成する作業では、締め切りに追われることも多く、一度に多くの業務を間違えなく平行して進めなければなりません。よって、細かな事務作業や書類チェックを、PCを使用して処理することが苦にならない方は向いているでしょう。

守秘義務を守れる人


パラリーガルは、弁護士の意向をくみ取り、業務がスムーズに進むよう、状況に合わせて気配りをする必要があります。中には、依頼人と弁護士の間に立ち、依頼人の話や裁判所からの連絡を弁護士に伝え、打ち合わせの日程調整を行う場合も。これは、依頼人の個人的な情報、社外秘の情報を取り扱うことになるため、業務を行う上で、守秘義務を守れることは必須の条件になります。書類の提出など締め切り厳守の業務も多いため、期日までに対応することができるスキルやスケジュール管理等の能力も必要です。

学ぶことを怠らない人


パラリーガルは、業務を進める上で、法律や判例を調べて書類を作成することがあります。例えば、交通事故専門の弁護士とともに業務を行う場合は、ある程度、その分野の法律の知識が求められるということ。担当する業務の内容に合わせて、法律の知識や業界のルールなど、自ら知識を取得する意欲が必要です。勤める法律事務所の状況にもよりますが、少人数の法律事務所が多い中、法律の知識や業務を手厚くサポートしてくれるところは多くはありません。分からないことは自分で調べるという向上心を持ち、考えながら業務に携われる方は向いているでしょう。
 

 

パラリーガルの給料はどのくらい?

パラリーガルは公的な資格が必要な職業ではないことから、給料は一般企業の一般事務と同等と考えて良いでしょう。勤める法律事務所の状況にも左右され、大手の法律事務所と、中小の規模の法律事務所では、福利厚生制度などの条件も異なります。

都心と地方でも差がありますが、一般的な初任給としては、大体200~350万円、大手の法律事務所であれば400~500万円、派遣やアルバイトであれば1000~1600円と言われています。年収500万円以上を目指すのであれば、外資系の大手法律事務所で契約書類の翻訳や調査業務などを行うパラリーガルがお勧めです。

ちなみにボーナスは、法律事務所の経営状況に大きく影響を受けます。中小の規模の法律事務所の場合、経営状況が良いときは支給され、悪化しているときは支給されないということも。

このようなことから、パラリーガルとして働きながら、行政書士や司法書士といった公的な法律資格を取得し、携わる業務の幅を広げることで年収を上げていく方もいます。

 

面接で押さえるべき3つのポイントはここだ!


パラリーガルの面接で、もっとも見られるのは「あなたの人柄」ということを理解しておきましょう。もちろん資格やスキルも重要ですが、面接先が、何よりも知りたいのは、「あなたが面接先の法律事務所に勤めている弁護士を支えることができるサポーターかどうか」「他のメンバーと協調性を持って業務を進めていくことができるかどうか」「依頼人に対して誠実な対応ができる人材かどうか」が主なポイントです。

また、未経験であっても、業務を進めながら、自ら成長できる人材であれば採用につながっていくことでしょう。身だしなみを正し、丁寧な言葉遣いを心がけることも大切です。

聞かれたことに対して簡潔に回答する(質問されたら、結論からスパッと答えることが大切)

法律事務所の面接に限らず、面接では、尋ねられたことに対しては、簡潔に回答することが大切です。よく結論に至る経緯をはじめに話す方がいますが、こちらはNG。面接では、時間が限られていることからも、結論から先に、分かりやすく、答えることが大切です。

弁護士は、常に案件を抱えていて多忙なため、依頼人の話は時間をかけて聞いても、パラリーガルには、的確でスピーディーな業務の進め方を求める方もいます。

あなたが、面接で、面接官の質問の要点を踏まえた回答をすることで、忙しい弁護士を支えるサポーターに適していると判断される材料の一つになることでしょう。

自信を持って対応する

面接では、自信を持って対応しましょう。未経験だからと言って、必要以上に萎縮、卑屈になることはありません。分からないことは、誠意を持って分からないと回答し、回答するにあたり、考える時間が欲しい場合は、その旨を申し出てみましょう。意外と、コミュニケーション能力の高さとして評価されることもあります。

面接で、自分の素の状態を出すことは、あなたにとっても、面接先にとっても、採用のミスマッチを避けるために重要なポイントの一つです。

事務職のスキルをアピールする

パラリーガルは、調整から書類作成などの事務業務が多いという点から、あなたが今まで培ってきた事務職の経験を具体的にアピールしていきましょう。オフィスワークや、サポート的な立場で人と接してきた経験は、評価のポイントを高めます。PCのスキルでは、Word、Excelといった使用できるツールを話すだけではなく、「どのような用途の経験・実績があるか」まで説明し、スキルを知っていただくことが大切です。他にも、ビジネスマナーや秘書技能検定、PC資格の中でも特に知名度の高いMOS(Microsoft Office Specialist)資格などを持っていれば、併せてアピールをしていきましょう。

法律事務所での勤務経験がある方は、面接の前に、日本弁護士連合会の能力認定試験(※2)を受け、アピールの材料にするのも良いかもしれません。

※2・・・「事務職員能力認定試験」のこと。能力認定試験のため、資格ではありません。受験するには法律事務所での実務経験が必要です。
参考 日本弁護士連合会 

面接を受けるに当たり、入りたい法律事務所が何を専門にしているのか、どのような弁護士が在籍しているのか、所長はどのような人物か等について、事前に調べておくことが重要です。法律事務所が変われば、面接でのアピールの仕方も変わってきます。事前のリサーチは念入りに行いましょう。

 

これからのパラリーガルの未来は?

法律事務所の最大の資源は「ひと(人材)」です。事務所に関わる一人一人の専門性が高まることにより、依頼人が抱えている法的な問題に対し、よりよい解決・サービスを提供することができます。このような状況の中、弁護士業務を補助できる実務経験を持ったパラリーガルのニーズは、転職市場で高まっています。

今までは、一つの法律事務所でパラリーガルとしての専門性を高め、その法律事務所に在籍している弁護士の右腕として働くケースがよく見られましたが、近年では、法律事務所の合併による大規模化などにともない、様々なキャリアプランが生まれてきています。

大手の法律事務所に勤めている場合は、そのままスタッフを取りまとめる事務局長や部門長、各部門のリーダーのポストを目指すことができるようになってきていますし、一般企業の法務部や総務部へも転職も考えることが可能になりました。中小の規模の法律事務所に勤めている場合は、行政書士や司法書士といった国家資格を取得し、キャリアアップを狙うケースも。

パラリーガルは、業務を通じて専門性を高めていけることから、他の法律事務所への転職は、それほど困難なことではないと考えて良いでしょう。例え、勤めている法律事務所が廃業することになったとしも、同じ専門分野の法律事務所で採用される確率は、未経験者よりも高くなります。法律事務所によっては、経験があれば、年齢や性別は、それほど問わないというところもあることからも、今の時代、パラリーガルの存在が求められていることが分かります。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。パラリーガルは、実務経験を積むことにより、専門性を身につけていくことができる職業です。

扱う法律事務の知識や手続きは、基本的にルールが同じであることから、一度身に付けた経験は、同業他社でも、すぐに活用することが可能です。

また、主な勤務先である法律事務所は、裁判所がある地域に集中していることが多く、全国各地に存在します。ライフステージの変化を迎えても、転職しやすく、長く働き続けることができるという魅力もあります。

法律事務所や弁護士にとって、業務を補助してくれるパラリーガルは欠かすことができない存在。未経験からでも目差せるパラリーガルに、あなたもチャレンジしてみませんか。

 

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